2006年Vans Warped Tour (ワープド・ツアー)と、今も消えない親友への申し訳なさについて

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懐かしのフェス

大昔の話ですが、2006年の Vans Warped Tour (ワープド・ツアー) に見たいバンドが出るので、親友に頼み込んで付き添ってもらったことがあります。

ワープド・ツアーは一度歴史に幕を下ろしたものの、節目の年に限定的に復活したり、最近では完全復活の兆しを見せたりと、今でも動きが盛んな音楽フェスなので、知っている方もいるかもしれません。


興味のある方は、公式サイトからチェックしてみてください。

かつてのこのフェスは、アメリカ中をトレーラーで移動して開催するスタイルでした。

メイン以外はトレーラーがそのままステージになっていて、時代とともに姿を変えましたが、当時はまだパンク特有の「DIY精神」が色濃く残っていました。

スマホもUberもない、不便すぎたあの時代

2006年といえば、スマホもUberもLyftもない時代です。 

車のない私たちは、帰りにガラケーでタクシーを呼ぶのも一苦労。呼んだタクシーが他人に奪われるなんてことも日常茶飯事で、今考えるとかなり無防備な旅をしていました。

さらに、どのアーティストが何時に出るかは当日現地に行かないとわからず、外国人は Will Call(ウィルコール・当日窓口)でしかチケットが引き換えられないなど、今考えると信じられないほど不便で不親切なシステムでした。

当時の私のアカウントに届いていた、今となっては懐かしいチケット購入メール

開催地 Chula Vista(チュラビスタ)の思い出

私たちが訪れたこのサンディエゴ近郊の Chula Vista(チュラビスタ)は、まさに灼熱。 逃げ込める日陰もなく、あまりの暑さに疲弊したのを覚えています。

ワープド・ツアーは10代の夏休みのキッズがたくさん来る、いわばアメリカの夏の風物詩でした。

日本でも同じですが、屋外の夏の音楽フェスティバルは日差しがきついですよね。

このフェスは会場内のホールを使うのではなく、屋外の広大な駐車場をいくつものステージやエリアに区切って開催されていたので 、物販テントやトイレ以外基本日陰は存在しませんでした。

夏のサンディエゴであの開催条件では、地元民でないと耐えられないチョイスミスだったなと痛感しています。

音楽フェスなのに。。

私は目当てのバンドがいましたが、ついてきてくれた友人は好きな音楽のジャンルも好みも全く違います。 

知っているアーティストすらいない中、猛暑、乏しい食事の選択肢……。あまりの過酷さに、彼女は内心、大激怒していたのではないかと思います。

特に当時絶大な人気だったこのフェスのメインジャンルであるパンク・Emo・メタルコアなどは、オルタナティブ音楽が好きでさらにファッション含めて文化的な文脈が理解できていないと、何も面白くなかったと思います。

天候が穏やかだったり、せめて座って鑑賞できる場所があれば、友人も馴染みのない音楽のイベントであっても、もう少し楽しめたのではないかと思います。

個々人の生活リズムの重要さ

この旅では定番サンディエゴ観光やアナハイムのディズニーランド・リゾート(DLR)、足を伸ばして、 ハンティントン・ビーチ、サンタモニカなどにも行きましたが、正直、彼女が心から楽しめるものは少なかったかもしれません。

彼女は本来、朝方に寝て昼に起きる夜型人間です。

しかし、ニューヨークなどの一部の都市やリゾート地でもない限り、アメリカで夜に外を歩くなんて、治安の面からしてあり得ない選択です。

暗くなる前にホテルに戻り、明るいうちに活動する

これは海外旅行、特に当時のアメリカでは絶対の鉄則でした。おそらく今でも大部分の場所ではそうでしょう。

安全を最優先すれば、どうしてもスケジュールは朝方に寄らざるを得ません。

せっかくの海外旅行なんだからという私の欲と、安全のために動かなければという必死さもありました。

それらを優先して、彼女の生活リズムを完全に無視したスケジュールを強いてしまったことは、今思い出しても申し訳なさが募ります。

朝食キャラダイという選択ミス

特に、 ディズニーランドリゾートでホテルの朝食にキャラクターダイニングを予約したことは、そもそも朝を食べない派の彼女にとって、最も過酷な体験だったはずです。

今でも彼女とは東京 ディズニーリゾートには一緒に行きますし、彼女自身もディズニーは好きです。

でも彼女は キャラグリに特に興味のない人だし、 叩き起こされて慌ただしいキャラダイに連れて来られるより、部屋で寝ていたかったことでしょう。。

唯一の救い?と、旅のお供の難しさ

ロサンゼルス ⇄ サンディエゴ間を、Amtrak『パシフィック・サーフライナー』(アムトラック・長距離特急列車)で移動したことだけが、唯一楽しんでもらえたことかもしれません。 

車窓からはビッグサンダー・マウンテンのような茶色い景色が見え、映画で見る回転草(タンブルウィード)が本当に転がっているのを見て、2人で感動したのを覚えています。

その後、彼女とはフィンランドにも行きましたが、やはり生活リズムの違いから、今は一緒に旅行することは控えています。

私の都合で散々振り回し、お金も時間も労力も使わせてしまいました。

それに対して何の補填もできていないことが、今でも申し訳なくて仕方がありません。 

他の友人たちも、私の無茶なプランに文句ひとつ言わず付き合ってくれていますが、特にこのワープド・ツアーの一件は自分の中で深く引きずっています。

これ以降、アメリカのフェスに行くときは1人で行くようになりました。

よく知らないからなんでもいいよ。お任せする、ついていくねと言うタイプの友人と出かけるのは楽です。でも相手への負担が大きすぎて苦しい。。。

かといって、見たいもの・やりたいことがある友人とは、フェスでも旅行でも、お互いが何かを我慢して譲り合って一緒に行動すると後悔が残ります。
昨今はスマホで海外でもすぐに連絡が取れる時代なので、別行動すればいいだけの話ではありますが。

特に海外旅行は出費も大きいので、せっかく行ったのに見れなかった・行きたかったのに行けなかった場所があるとなると、 いつまでもモヤモヤとした気持ちを抱えることになると思います。

今後は旅行に付き合ってくれる友人には、もう少し負担をかけず、一緒に楽しめるように努力したいと思います。